[WWE] 何故スマックダウンをライブ放送にする事になったのか?

スマックダウンのライブ放送化が発表されましたが、その背景には何があったのでしょうか?


Wrestling Observer 2016.6.1
視聴率を増やす最善の方法は?
(Best Way to Increase Ratings ?)

現地時間5月25日(水)、WWEはスマックダウンが7月19日より放送日を火曜日に移しライブ放送となる事を発表し、それの合わせてRAWとスマックダウンが再び別ブランドとなり、選手は各ブランドの専属となる為にドラフトが行われる事となりました。
レスリング・オブザーバーによると、WWEが再びブランドを分ける決断をした背景には、今年から放送局をRAWと同じUSAネットワークに移したスマックダウンの視聴者数が思いの外伸びなかった事が理由にあったそうです。当初スマックダウンをUSAネットワークに移した時、RAWと同じレベルの視聴者数を期待していたそうです。USAネットワークに移った当初のスマックダウンは270万人程の視聴者数でしたが、現在は210万〜230万人の間で推移しています。そしてWWEは主要な選手をあまりスマックダウンの方には登場させ無かったし、ストーリー進行に影響する事も少ない状態でした。現在のレスリング・ファンにとってもスマックダウンは重要な番組では無くなってしまっているのです。
そして多くの人を驚かせたのは、より条件の良い放送局に移ったのに1年前の視聴者数(※当時はSyFyで放送)よりも下がってしまった事でした。2015年3月のスマックダウン平均視聴者数は約260万人です。

そしてスマックダウンのライブ放送化は、今までの収録よりもかかる費用が増える事になります。そしてその分の経費はUSAネットワークは払わないのだそうです。USAネットワークがWWEに払っていたRAWとスマックダウンの放映権料は、年間1億2,700万ドル(約138億円)です。USAネットワークとしては、スマックダウンの視聴者数ではその金額に見合わないという事でした。そして今回、USAネットワークからの最初のネガティブなサインがあったという事のようです。

経済情勢が大きく変わる事が無い限り、WWEにとって未だTV放映権料は同社にとって重要な収益です。まだWWEネットワークはその位置には来ていません。なので視聴者数、視聴率はWWEにとって最も重要なバロメーターであり、そして現在その数字は下がり続けています。という事もあり、ビンス・マクマホンは今回のスマックダウンの改変、そしてブランド分割に関してはかなり力を入れていたのだそうです。そしてWWEの視聴率を増やす最もベストな放送としての結論が、ライブ放送という事だったのだそうです。

また何故スマックダウンの放送日が火曜日に移る事になったかというと、現在の木曜日のままだと従業員や役員達の移動が2回になってしまい、現実的ではなかったからだそうです。なので現在のスケジュールに合わせて、毎週火曜日に収録しているスマックダウンをライブ放送にしたという事のようです。
しかしハウスショーに関しては、スマックダウンのツアーはRAWが放送されている月曜日にも行われるようになります。スマックダウンのハウスショーは土曜日〜月曜日まで、そしてRAWのハウスショーは金曜日〜日曜日までと別れる事になります。これは2002年にスマックダウンが1ブランドとして確立された時に行われていた事です。

(情報:Wrestling Observer)


スマックダウンに半分選手が移動する訳だから、逆にRAWの視聴率が落ちてしまわないか心配。