現地時間2月8日(月)ダニエル･ブライアンは正式に引退する事を発表しました。ブライアンは昨年3月31日に起こした脳しんとうにより、これ以上選手として続けるのは無理だと判断されていました。その2015年3月31日から2月8日までのブライアンに起こった事をざっくりベースでまとめました。
青空プロレスNEWS 2016.2.9
■ブライアン、脳しんとうを起こしてから引退発表するまで
2015年3月31日(火)のスマックダウン収録で行われたシェイマス vs.ダニエル･ブライアン戦後、ブライアンは脳しんとうと診断されていたそうです。しかしその後行われたWWEヨーロッパツアーにブライアンは帯同、4月14日(火)ロンドンで行われたスマックダウン収録のタッグマッチに出場したが、激しいフィジカル的な衝突が無いまま終わりました。結果的にこの試合がブライアンのラストマッチとなってしまいました。この後ブライアンはツアーから外され帰国することとなります。WWEはその時 “念のための措置” との声明を出しています。レスリング･オブザーバーのデイブ･メルツァーは、ブライアンが脳しんとうと診断された後、WWEはブライアンにシングル戦をさせなかった事から、ブライアンの脳しんとうの事を知っていながら2週間も試合をさせていたと指摘しています。
▼脳しんとうを起こした試合
▼ブライアンのラストマッチ
5月11日(月)放送のRAWでブライアンは “MRI検査の結果、医師からはいつ治るかはわからないと言われました。もしかしたら2度とリングに上がる事は出来ないかもしれない。なのでIC王座を返上する事にします。” と言って、IC王座を返上しました。この時ブライアンは脳しんとうの件に触れる事はありませんでした。
実はWWEはブライアンが脳しんとうと診断されてから、脳しんとうの件はずっと隠していました。それはその時WWEが以前所属していた選手から集団脳しんとう訴訟を起こされていたからだと言われています。しかし6月19日スポーツ･イラストレーテッドのサイトに掲載されたブレット･ハートのインタビューでブライアンの脳しんとうの件が明らかになりました。レスリング･オブザーバーも3月31日のシェイマス戦が原因で脳しんとうを起こしていた事を関係者から聞いていると主張しています。そしてその後出版されたブライアンの自伝により、ブライアンは自身で脳しんとうである事を認めています。
ブライアンは自伝で “個人的にスーパーボウルでドクターを務めた脳しんとう専門の神経科医に試合出場の許可をもらっている。しかしWWEの医師は絶対に獅子出場の許可を出さない” と書いていました。
そして10月に行われたインタビューで、ブライアンは “イエスと言う医師と、ノーと言う医師がいる。WWEは近いうちに第3の医師に検査させて、その結果を尊重することになる” と話していました。
しかしその後、第3の医師による検査の情報は出てきませんでした。
元WWEアナウンサーのジム･ロスは、11月27日に更新したブログで、”WWE医師のリーダーであるジョセフ･マルーンがブライアンの復帰を許可しないならば、他の医師が試合復帰の許可を出してもそれは意味が無い” と指摘しました。
ジョセフ･マルーンはブライアンに2度と試合はしてはならないとアドバイスしたという情報もあります。
12月元UFC世界ライト級王者のベン･ヘンダーソンは、自身が通っているジムにブライアンも通っている事を明らかにしました。ブライアンは柔術の青帯を取得していたとのこと。
そして同月デイブ･メルツァーは、WWEがブライアンにアナウンサーとNXTのトレーナーの仕事をオファーしたと報じました。しかしブライアンはレスラーとしての復帰にこだわってのそオファーを断っていました。
2016年1月11日、中邑真輔やAJスタイルズがWWEに移籍するという噂が出た後、ブライアンは復帰に向けてトレーニングを続けている事を自身のインスタグラムで明らかにしました。
1月27日デイブ･メルツァーは、ビンス･マクマホンがブライアンに直接 “100%とは言わないが、おそらく復帰の許可を出す事は無いだろう” と伝えたと報じました。
2月7日デイブ･メルツァーは、ここ数ヶ月間WWEとブライアンは長い協議をしていて、その時ブライアンはWWEに契約解除を求めていたが、契約上それは認められないとして突き返されたと報じています。そして2月8日ブライアンはツイッターで引退する事を発表しました。そして同日行われたRAWで引退スピーチを行い、1週間前に脳の検査をしたら自分の予想以上に悪かった話していました。
※参考：2月8日放送のRAW：ダニエル･ブライアン引退スピーチ
クリスチャンもブライアンと同様に脳しんとうの為にWWEでは試合に出場していません。2014年12月のスマックダウンで、ジェリー･ローラーがクリスチャンは引退していると発言しましたが、その後デイブ･メルツァーはクリスチャンは完全に辞めた分けでは無いと指摘しています。またエッジはクリスチャンはまだWWEと契約中だとも発言しています。
